今年買ってよかったもの 2024年版

 恒例の記事です。
今年は買ったけどイマイチ…みたいなものもあったりなどしましたが、いい出会いもありました。


・Elecom IST (ベアリング支持, Bluetooth接続タイプ)

エレコムの新作トラックボールマウスです。
この機種はベアリング支持タイプ、人工ルビー支持タイプの2種類、そして後から交換できるキットが用意されています。何年ぶり?のベアリング支持機種として、コミュニティ内で話題になっている所を外から見かけて気になっていて、実際良さそうだと見て購入。
現在のトラックボール市場は人工ルビー支持タイプが主流ですが、かつてはベアリング支持が主流…というよりかはそれしかなかったらしいのですが、コスト面などで廃れていった様子…だった所に、近年EX-G 親指操作タイプ, DEFT (Pro), HUGEなどで支持を集めてきたエレコムがミネベアミツミ (ベアリング大手)と協力してリリースしたのが、ベアリング支持タイプになります。
使ってみると、初動の引っかかりがほとんど無いことに驚きました。人工ルビー支持は動かし始めが引っかかりやすい印象があり、ピアノロールのノートを微調整したい時などには若干不自由を感じる事も多いのですが、この機種ではちょっと触ればその通りちょっと動いてくれる感じです。ボールが競合機種よりも若干大きめ (36mm。34mmが多い)な点も、この操作性の良さに寄与しているような気がします。
そして一番驚いたのが、ボールの引っかかりが全然出てこないこと。長く使っても全然操作性が落ちません。
人工ルビー支持式は、人工ルビーの突起部分にボール経由で指の脂が付着していき、週一回程度の頻度で人工ルビー部の清掃が必要になるのですが、この機種は驚くほど操作性が落ちません。
この文を書く直前に久々にボールを取り外してみましたが、掃除するポイントがほぼ見当たらないというか…どういうことなんでしょう?みたいな勢いです。
デスクトップ機の方にも有線モデルでも導入してみようか…?と今まさに考えています。


・AKAI Professional MPK mini Play mk2 / MPK mini Plus

Play mk2の方は2オクターブ(25鍵盤)で音源内臓(SAM2635+独自音色?)、Plusの方は3オクターブ(37鍵盤)で音源なしという特徴があります。
MIDIキーボードの宿命のようなものなのですが、「単体では音が出ない」というものに不満を感じるシーンが出てきまして…例えばLSDjでCコマンド(高速アルペジオを簡単に実現するコマンド)を使うときに、直感的に和音を探りたい…といった時は鍵盤を使った方が速いんですが、その度にPC上で音源を立ち上げて…というのもなかなかひと手間だなと。もっと楽にやりたいなと思いました。
とはいえ欲は出るもので、単純なミニキーボードでもなくて、MIDIキーボードを兼ねられて、かつ小型で、制作に堪えられるような…と探すと、ほぼこれ一択ではないか、という雰囲気でした。
鍵盤のタッチは所謂シンセ鍵盤なのですが、ミニ鍵盤でひとつひとつにしっかりしたバネの入ったシンセ鍵盤を実現している点は単純に評価が高いです(こちらの外部ブログ記事で内部構造が確認できます)。跳ね返りがしっかりしているからか、弾き心地(ロクに弾けませんが)が良いです。樹脂とゴムの弾性力に全て任せている他の廉価なキーボードよりも、耐久性も高そうです。
本記事には挙げていませんが、直前に導入した外出用のKORG nanoKEY Studioで味わったノブやパッドがあると良いという点も備えています。MPC系のしっかりしたパッドが載ってます。Play mk2だとMPC1000のサイズ、Plusは一般サイズです。
内蔵音源は制作に使おうとは今の所していませんが、自分のトーンを確認するとか、インスピレーションを得ようとするような簡単な使い方には問題ない印象です。
実用例としては、you're just imagining itのサントラのボーナストラックのChill Hiphopなアレンジ音源は、MPCのワークフローを真似る形でFL Studioを使い、Play mk2のパッドで別途スライスした素材を感覚で鳴らしながらいい所を探り、ビートもパッドを使ったり等々で1日程度で作りました。
この勢いで「これの37鍵盤も欲しい」となり、Plusも購入しています。PlusはDIN MIDI等のUSB-MIDI以外の入出力も備えていて、大体なんでも鳴らせる点も強力。長く活躍してくれそうです。


・Pioneer DJ DJM-450

DJミキサー、自宅練習用です。
大元としては、秋に札幌のPlastic Theaterでライブセットを行った際、音出し時間に余裕があったので今までしっかり触ってなかったDJM-900NXSのエフェクターを触っていて、これこんなに活用できるのか!もっと知りたいな…となったのと、直前のM8 Festのライブセットが新曲だらけだったのでアルバム化して出そうと考えていたものの、録音が圧縮しか残っていない様子だったので再現録音をする必要もあった(DJM-300-Sはアナログミキサーなので音の傾向が違うのが気になった)、他にもdouble-thinkの出演時に持ち込み機材でトラブルがあり、リカバリーの方法としてDJミキサーをオーディオI/Fとして使う方法を知っていれば使えたが…。。。といった事があったりなどがきっかけです。
450は前述の900NXSの2ch版のような機種です。前述のアルバム(リリース済み、こちらです)の制作時には、この450でほぼ一発録りで再現録音を行いました。肝心の音質もバッチリ。
また、自宅にあることで好きなだけ練習できるのも強みです。マジキャンのイベントでは研究成果を活かして、エフェクター(主にDub Echo)を活用したプレイを実現できました。長く使っていきたいですね。


・sdhizumi H4NDM4TE

買ったものではないんですが…M8 Festに合わせて作成した、自作のM8 Headless端末です。
M8をテーマとしたイベントに出るにあたって、2デッキ構成にしたいが為替があの頃と比べてひどいことになってしまった…という事情とDIY精神から産まれた筐体です。
内部的にはRaspberry Pi Zero 2 Wをホストとして、M8 Headlessを書き込んだTeensy4.1を接続。ソフトウェア類は自動で全て立ち上がるようにして、しばらく待てば起動して使えるようになる…という構成です。
キー配列は実物を持っているので、そこから採寸して(実装したらちょっとズレたけど…)、同種のKailhスイッチを使用できるようにし、同様の操作性になるようにしてあります。
件のM8 FestにはM8の開発者(Trash80)も来ていたので内心ビクついていましたが、見せに行ったらア゛アッー!と言いながら床に振り下ろすフリをかましてきたり(勿論ジョーク)、work so hardと感心してくれたり、discordでシェアしなよとむしろ勧めてくれたり、平和な感じでした。ありがとうTim。
現状はMIDI機能が一切使えない感じになっているので、気が向いたらグレードアップ版としてそれも…と言いつつ、自分にはあまり需要がない機能なのも確かという…。

 

他にも知人から譲って頂いたとても良いハードウェア機材なんかが色々あったりするのですが、この辺りはまだ受け取った直後ぐらいなので全然評価も運用もできておらずで、何か挙げるとしたらきっと来年分だろう…と思います。
今年の変化としては、機材の入手をしつつも、部分的に売却をしたりしていたことかもしれません。今年の中盤頃から部屋の整理が立ち行かない状況になり、メイン作業環境が今はThinkPadなのをいいことに作業部屋は物置部屋となり、本人はキッチンの横で作業をしているという形になっていました(キッチン横については割と好きでやってますが)。12月に入って少し余裕もでき、地道に模様替えを進めてきたところです。
来年はラック機材の運用も楽に行えるような状況にしたいですね。そのための模様替え作業ですが、ドッキングステーションを用意してThinkPadをそのままメインデスクにも持ってこられるようにしようかなあとかも…あとサブウーファー欲しいんですよね。

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