今年買ってよかったもの 2023年版

メカニカルキーボードの改造 その1 - 準備編

昨年末~今年初めにかけて、メインのキーボードを新調しました。

事の始まりは昨年の6月頃、自作PCの更新の為にマザーボードを入れ替えた際、新マザーにPS/2コネクタが無く、泣く泣く長い付き合いのPS/2キーボード(富士通のKB-312 - こちらのサイトに解説がありました)に引退してもらいました。代理として、とりあえずだいぶ前にジャンクで拾っていたsteelseries M400に換えたのですが、メカニカル(赤軸)の軽いキータッチがとても気に入ってしまいました。が、色々不満が出てきました。

PCキーボードといえば、昨今は自作が盛り上がっている感じですよね。
自分も最初は自作を考えたんですが、自分の欲しい仕様や費用対効果を検討した結果、既製品を改造した方が良いという判断しました。既に二週間程使いましたが満足しています。
あまりこういった改造記事がインターネット上で見当たらず、下調べに結構苦労したので、顛末も含めて書き残しておきます。

自作か改造かの検討

冒頭で触れましたが、昨今は自作キーボードの世界が盛り上がりを見せていて、色々と工夫を凝らしたキーボードが発表され、基板やDIYキットの頒布も盛んです。なのですが…今回は既製品を改造して自分好みにする道を選びました。理由は後述しますが、先に今回のキーボードの要件として挙げたものを纏めます。
  • 標準的なテンキーレス(Tenkeyless, TKL)配置
    - キーボードスライダー導入(過去記事)後、ホームポジションに対する体のねじれが気になるようになったため
    - 特にレイヤー機能等は無くても良い
  • メンテナンスが容易なケース
    - M400を修理した際に、ケースの開閉が難しかったため
  • 冬場に極端に冷える金属ケースは避けたい
    - 冷たい板は指先に優しくないので
  • US配列
    - 他の手持ちのPCがほぼUS配列なので、統一したい
  • 静音赤軸を使う
    - 赤軸は好きだが、うるさく感じていた
    - メーカーはそこまでこだわらない
  • ケーブルは着脱式がいい(できれば)
    - ケーブル直出しは寿命が気になるので
  • スイッチはソケット化(ホットスワップ)化する
    - キースイッチ故障の際のダウンタイムを極力短くしたい
  • 自作やキットであれば極力オープンソース
    - 修理が容易となるので永く使える

以上を要件として、検討した際に問題になった点はこちらです。

  • TKLは自作用ケースの選択肢が少ない
    だいぶ根本的な問題にぶつかりました。結構ここで「本当にないのか?」と情報を探しましたが、TKL用の金属製でないケースはほとんど見つけられませんでした。
    作例でよく見かけるのはAliexpress等で売っているアルミ製ケース(こちら)でしたが、これは残念ながら「金属製ケースを避けたい」の要件にバッティングしてしまい、アウトです。
    調べを進めていくと、上の条件をすべて満たせそうなWASD V3 87-Keyが見つかりました。ケースの開封が容易(こちらの投稿より)、ケーブルが着脱式であるという点にも対応しています。こちらは完成品のほかにキーキャップ無しのBarebone版や、ケースのみの販売もしています。
    ただ、Barebone版はあくまでスイッチは取り付け済みらしいので、ソケット化するなら一度新品購入したものを取り外したりする必要が出てきてしまう事、ケースのみは本当にケースのみで、キーボードプレートが付属していない事がネックになりました。また、WASDからの送料はそれなりに掛かるのも難しい所です。

    ちなみに自作用のオープンソースな基板データは?という点も同時に調べましたが、こちらはXMMXyureiといったようなものが存在するので、基板についてはクリアしていました。(WASD V3の存在は、XMMXの対応ケースリストから知りました。)
    また、キーボードプレートはこちらに在庫があるらしく、入手はできる様子でしたが55USDは部品代としては比較的高額な為、今回は断念です。

ケースがの選定が難しいとなると、基板の問題が解決していてもどうにもなりません。また、中々のコストを掛ける必要があり、日常の道具の為とは言えまだ慣れていないUS配列への初期投資額としては高く、二の足を踏む感じになってしまいました。
となると既製品を買ってそのまま改造する方が、基板代やプレート代が掛からない分リーズナブルと考えました。

ベースにする製品選び

前項の「ケースの選択肢が少ない」で挙げましたが、TKLの自作用オープンソース基板にはXMMXやyurei、またリポジトリが無くなっていましたがyureiの改良型らしきwallaby(リンクはwebarchive)などがありました。これらはFILCO Majestouch 2 TenkeylessCM Storm Quickfire Rapidのケースが使えるとしています。
調べていくとこの二機種はTKL界隈ではスタンダード的扱いを受けている様子で、これらのカスタマイズを前提としたようなパーツや基板が色々見つかりました。どちらかを選んでおけば、最悪基板が壊れても基板を製造して入れ替えればケースは使えそうだ、という目論見が出てきました。

となると、Majestouch 2 TKLかQuickFire Rapidを手に入れる形になってきます。
QuickFire Rapidは販売終了品、かつ日本での流通量が少ないようで、ほとんど中古も出てきませんでした。結果、必然的にMajestouch 2 TKLになりました。ケーブルは直出しですが、妥協します。
実はMajestouch 2 TKLはJP配列(黒軸)を一台持っており、ケースの分解はプラスドライバーとちょっとした分解工具があれば簡単に分解できることも確認できたので、メンテナンスに関する要件もクリアです。(US配列のTKLが届くまでは、このJP配列機を使ってました)
こうしてMajestouch 2 TKLのUS配列を入手する方向になりました。

今回は改造のベースなので、分解清掃はもちろんの事、ホットスワップ化の為に全てのスイッチを外して交換することになるので、流用する部分が大丈夫であれば中古を買っても特に問題なしです。また、US配列はJP配列に比べて日本でのユーザーが少ない為か、値上がりしづらい傾向があるようでした。助かります。
中古を覗いていた所、4,000円程度のUS配列の中古があったため購入。これをベースに進めることとします。

 

記事を書くために経過を振り返った所、いくつか見積もりが出てきたので、参考までに書置きしておきます。
(スイッチはGateronだったりCherry MXだったりで統一されていません)
(WASD V3 二種類は、交換するキーキャップやキースイッチ代を含んでおらず、Silent Redでのカスタム発注額です)
(価格表記は全て「パーツ類価格(送料込)」です。また、日本円も米ドルに大まかに換算して比較しています)

  • XMMX with WASD case: 333.36USD
  • WASD V3 barebone: 306.10USD
  • WASD V3 full: 252.48USD
  • Majestouch 2 TKL (used) custom: 133.66USD

XMMX with WASD caseがこんな額になってしまう最大の要因は、XMMXの基板製造費もありますが、特にプレート代が高かったです。また、大物であるケース、プレート、基板の購入場所が全てバラバラなのも良くないポイントで、それぞれで25USDほどの送料が掛かってしまっているのもネックです。送料で75USDに上ってしまいます…。
 

WASD V3のbareboneとfullは、送料は纏まって安くなる…かと思いきや重量等級が上がるのか、送料が67.48USD掛かる為あまり安くなりませんでした。難しい所です…。

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